体験談:ブルネイ研修プログラムレポート

和歌山県立医科大学薬学部 ブルネイ研修プログラム レポート

和歌山県立医科大学薬学部 1 年 松本 茉莉

プログラム概要

2023 年 2 月 19 日から 2 月 23 日にかけて行われたプログラムに参加した。
19日の昼に日本を出発し、同日夕方にブルネイ?ダルサラーム国に到着した。
20日 Tropical Diversity Center(TBC)のプレゼンテーションを聞き、サンプル採取、TBC に戻ってから、ディスカッション及び質疑応答を行った。
21日は熱帯雨林の散策後、感想を共有した。
22日は University of Brunei(UBD)のキャンパスを見学した後、阪大生の英語プレゼンテーション発表会を見学した。
23日は UBD の学生さんと、今回のプログラムを管理してくださった方と交流した。
24日に日本に帰国した。

研修について(2/20、21、22 日)

ブルネイという国名は聞いたことはあったが、どこにあるかも知らなかった。プログラムのテーマである生物多様性に関して私はあまり知識がなかったが、だからこそ学びたいと考えた。さらにブルネイには熱帯雨林があると聞き、実際に見てみたいと思った。

20 日 TBC 内の研究室で、培養実験を行った。コンラージ棒を用いて寒天培地に菌液を塗る作業は、1 年後期の実習で一度行ったことがあった。研究室で行うような研究実験でも、知っている操作を使うことができて、良い学びになった。

日本の 2 月は寒い冬だが、ブルネイは蒸し暑い気候だったため、21 日の熱帯雨林散策は、体力面で大変だった。現地の方たちが、散策のための装備を全く持っていなかった私に、親切に長靴と手袋を貸してくださった。ブルネイの方は皆さん親切で、どこに行っても歓迎してくださったのが印象的だった。また、一つのイベントが終わるごとに、軽食が用意されていて、常にお腹が空いていない状態だった。これは一つの文化だと聞いたが、日本とは異なる文化を知ることができた。

TBC の職員の方や熱帯雨林のガイドの方が話す、訛りのある英語を聞き取るのは難しかった。その理由としては、母語から来る訛りがあるからだと推測されるが、同じく日本人にも英語を話す際の発音の癖があることと同じことだと再認識することができた。

文化交流について(2/19~2/24 通して)

22 日に開かれた、阪大生のプレゼンテーション発表会では、得るものが多かった。

Identity of Japan がテーマの発表で、学生の発表に対する現地の方々の反応の中には日本人には無い視点からのコメントや質問もあり、興味深かった。ある阪大の学生が発表の中で、ダブルピースを使ったジェスチャーでダブルクォーテーションマークを表現していた。このような表現をするらしいということは大学の英語の講義で聞いたことがあった。しかし、実際に使っている場面を見るのは初めてだった。「確かにこの文脈でこの単語を出すなら、使うのがよいだろうな」ということをあの場で感じられて、とても勉強になった。また、学生さんたちが取り入れていた構成は、大学の英語の授業で習ったエッセイの書き方とほぼ同じだったので、学んでいたことをこのように生かしていけばよいのかという発見になった。自分で英語のプレゼンのために発音やプレゼン作りを練習することも勿論大切だが、英語話者のプレゼンテーションを見て勉強することも重要なのだと気付いた。この経験を、今後の英語学習の参考にしていきたいと考えている。

今回のプログラムでは車での移動が多かったが、車が日本車か韓国の車がほとんどだった。そして、車の通行量が多く、道路の整備が行き届いていることに驚いた。歩行者として道路を渡ろうとして歩道で待とうと思っていると、すぐに道を譲ってもらえたことがありがたかった。信号機や横断歩道の違いも新鮮だった。標識に関しては、外国出身の私が見てもその意味は把握できるが、日本と配色が異なっていたことから、やはり外国に来ているのだということを実感できた。

まとめ:研修目的を達成できたか。今回の活動を今後どう活かしていくか。

培養実験の結果を見ることはできなかったが、2 年でも似た実験をすると聞いたので、その実験をする際に、ブルネイで行った実験を思い出しながら、大学での実験に取り組むことができると良いと思う。実験を主導してくださった先生の説明は、平易な単語を使っているにも関わらず、正確に意味が伝わる説明で、このように英語を使えるようになりたいなと感じられて、とても刺激になった。

私自身は、英語を第二言語として用いている国で本格的に英語を聞いたり使ったりしたのが初めてのことで、第一言語由来の訛りのある英語を聞く機会があったことは貴重だったと感じている。自分が今どのくらいのリスニング力があるのかを認識することができたことは、大きな収穫だった。また、どのような時にどの単語を使うのかを、実際に話すときに使っているのを聞くと、印象に残りやすくて覚えていられるので、その機会をもらえたことがありがたかった。英語を話さざるを得ない環境に身を置くことができ、多くの学びを得た。今回の研修で学んだことを生かして、今後の大学生活において研鑽を積んでいきたい。

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