体験談:チェコ留学体験談

Charles University臨床実習留学体験談

第6学年 岡 亮太

今回、チェコ共和国のチャールズ大学第二医学部へ1ヶ月間臨床留学をさせていただく機会に恵まれました。3年次の海外基礎配属は、コロナ感染流行の影響で中止となってしまいましたが、感染状況が以前より落ち着いたこともあり、無事に留学することができました。以下に、留学の目的を4点述べたいと思います。

まず、海外の医療現場を実際に見学したかったということです。チェコの公用語はチェコ語で、医師の問診全てがチェコ語で行われていました。日本での臨床現場に比べてフレンドリーなやり取りが多く、距離感がより近いように感じました。また、チャールズ大学第二医学部は、小児科の臨床が世界的に非常に有名で、チェコ全土から希少疾患が大学病院に数多く集まってきます。病棟では、病室のスペースが広く、子供用ベッドの隣に母親が毎日寝泊りできるように配慮されており、日本の現場との違いを感じました。

次に、実際現地の学生と直接交流したかったということです。和医大の協定先の中で、唯一バディ制度があり、現地のチェコ人の学生が寮の手続きなどのサポートをしてくれました。バディとは学食での食事を共にしたり、午後から夕方にかけてプラハの街を散策したりしました。その際に、ウクライナの現状や中国の動向について話し合うこともでき、文化が異なる人の国際情勢に対する考え方に触れることができ、多くの発見がありました。

3つ目に、異文化の中での生活を実際に体験してみたかったからです。今回はチャールズ大学の寮で生活をさせていただきました。同じ寮には、さまざまな国から来た学生さんが生活しており、例えば、ウクライナ、エチオピア、韓国出身の方とお会いしてお話することができました。トイレ、キッチン、シャワーが共用となっており、常に世界中の言語が飛び交っているという生活空間を体験しました。

4つ目に、海外で医者を目指す学生たちについて理解したかったからです。今回は英語で授業をしていただけるクラスに配属していただきました。第二医学部の学生さんの他にも、エラスムスと呼ばれるシステムを利用して短期的に第二医学部に留学している学生さんも多数いました。英語を母国語としない国から来ている学生さんも、英会話が非常に堪能であることに非常に驚きました。また、能力が高いだけでなく、周囲の人に常に気配りできるといった人柄や性格も大変素晴らしく、国際的な視野を持った学生と交流することができ、とても良い経験になりました。

4週間という短い期間でしたが、非常に充実した毎日を過ごすことができました。全てが英語で行われる講義や実習は、日本では決して味わえないような雰囲気だったのが印象的で、とにかく多くの刺激を受けました。帰国後の臨床実習では、以前にも増して、疑問に思ったことを積極的に先生方に質問できるようになりました。

最後になりましたが、今回このような人生を変える経験をさせていただけたことに心より感謝申し上げます。国際交流センターの神人先生、林さん、チャールズ大学第二医学部の先生方、秘書さん、生活のサポートをしてくれた友人など、お世話になった多くの皆様、本当にありがとうございました。

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